論文誌 第15巻 第4号 「香り・人・システム」特集
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 第15巻第4号
「香り・人・システム」特集論文募集のご案内
投稿申込締切 :2010年6月1日(連絡先:事務局)
論文提出締切 :2010年6月9日(提出先:論文編集幹事)
掲載巻号:第15巻第4号(2010年12月末発行)
【募集要項】
「におい」という言葉には悪臭のイメージがあり,従来必ずしも肯定的に用いられてはきませんでした.また「嗅覚」は視覚や聴覚に比較して,人間にはそれほど必要ではない感覚と捉えられてきたことも事実です.しかしながら嗅覚は,最も原始的な感覚であるゆえに,人間の情動に大きく作用し,精神面から生活のクオリティを保つために重要な役割を果たしています.例えば,食品や洗剤などの日用品に香料は欠かせませんし,気分を安定させるためのアロマセラピーは広く普及しています.
嗅覚に関する研究を概観すると,まず生理学の分野では,AxelとBuckが嗅覚受容体の発見により,2004年ノーベル医学・生理学賞を受賞したのをきっかけに研究が活発化し,その一方で,においセンサや嗅覚ディスプレイといった入出力デバイスの開発,MEGやfMRIなどを用いた人間反応の計測技術の進歩により,嗅覚の反応や認知メカニズムの解明が進んでいます.
このような背景から,「におい」をより肯定的な意味でとらえた「香り」をキーワードに,香りに対する人間の反応や認知,そして香りに関連したデバイスやシステムなどを対象にした,VR学会論文誌特集号「香り・人・システム」を企画しました.具体的には,嗅覚に関するモデル,香りに関する認知や心理,香りと生体反応,香りを用いたシステム,香りを用いたアート作品など,理工学系のみならず医学系,人文社会系,さらにはアート系までを含めた幅広い分野からの投稿をお待ちしております.
ゲストエディタ
坂内祐一(キヤノン),谷川智洋(東京大学),柳田康幸(名城大学)
1.テーマ
「香り・人・システム」
2.対象論文
「香り」をキーワードとした論文を広く募集します.以下に論文カテゴリーと具体的な分野の例を示します.
●基礎論文/応用論文(標準6ページ,原則10ページまで)
基礎論文は新規性が重要視され,応用論文では有用性が重要視されます.
・嗅覚メカニズムのモデル(例えば神経回路モデルなど)
・香りに対する認知科学・心理学的な研究
・香りに対する生体反応
・香りセンシングデバイス
・香り情報表現・情報処理・通信
・香り発生方法・嗅覚ディスプレイ
・香りを用いたシステムおよび評価方法
●コンテンツ論文(標準6ページ,原則10ページまで).
・香りを用いたメディアアート作品
・舞台・映像上演などで香りを用いた演出方法
●総説論文(標準6ページ,原則10ページまで)
香りに関するレビューペーパーやチュートリアルペーパーなど.
3.投稿方法
査読プロセスを円滑に進めるため「事前申込締切」を設けております.投稿を希望される方は,
・著者名・所属(全員分)
・タイトル
・種別(基礎・応用・コンテンツ・ショートペーパーなど)
・概要
を,2010年6月1日(火)までにVR学会事務局(mariko〔at〕vrsj.org)宛にメールでお送りいただくようお願いします. ※〔at〕を@に変換下さい.
●事前申込締切
20010年6月1日(火)
●論文提出締切
20001年6月8日(火)
4.提出先:日本バーチャルリアリティ学会論文委員会
幹事:広田 光一
E-mail:k-hirota (at) k.u-tokyo.ac.jp
E-mail:mariko (at) vrsj.org ※電子メールは広田と事務局双方にお送り下さい.